「神様のビオトープ」凪良ゆう

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
死んだはずの夫が家に帰ってきたので、うる波(は)は自分以外には見えない夫と共に過ごすこととなる。

美術講師をしながら生きる未亡人うる波の物語であるが、常に夫の鹿野(かの)くんと会話しているので、未亡人という雰囲気はほとんどない。そんなうる波と鹿野くんがの周囲で起こる出来事を暑かった4つの物語を描く。

どの物語にも少し変わった愛に関するテーマがある。著者凪良ゆうは小児愛者を扱うことが多いが、本書でも1編は小児愛者を扱っており、4編のなかでもっとも考えさせられた。

許されないとして、だとしたら僕はなんの罪になりますか?
僕は心の中まで、世間の人たちに合わせなくてはいけませんか?

軽く読めるからといって読み終わったらすぐに忘れるような薄っぺらさはなく、深みを感じさせる。そんな絶妙なバランスを感じさせる作品。

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「傲慢と善良」辻村深月

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
ストーカー被害に悩んで失踪した婚約者の真実(まみ)を探してて、架(かける)は真実(まみ)の過去を辿る。

真実(まみ)と架(かける)が婚活アプリで知り合って婚約したという設定から現代らしさを感じさせる。真実(まみ)がストーカーの存在を話していたことから、架(かける)は過去のお見合いの相手が怪しいとして、真実(まみ)の地元の群馬県へ訪れる。真実(まみ)が利用していた結婚相談所や、過去のお見合い相手と話すうちに、今まで知らなかった過去や家庭の事情が明らかになっていくのである。

面白いのは、架(かける)が真実(まみ)の消息を探していくうちに、さまざまな現代の婚活事情に触れる点である。特に真実(まみ)の利用していたという結婚相談所の女性小野里(おのざと)の話す言葉はどれも深く、この部分だけでも読む価値ありである。

本来は自分の長所であるはずの部分を相手が理解しないせいだと考えると、自分が傷つかずにすみますよね。
うまくいくのは、自分が欲しいものがちゃんとわかっている人です。自分の生活を今後どうしていきたいかが見えている人。ビジョンのある人
皆さん、謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛はとても強いんです。
ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です。

僕自身も婚活を経て結婚した身なので、本書で描かれていることは非常に理解できる。

そして、物語が進むに従って、真実(まみ)の失踪直前の出来事が明らかになっていく。

世の中で生きていくためにはある程度の計算高さが必要である。しかし、大切に育てられすぎた子供はそんな計算高さを身につけることができない。また、身近な家族の生き方や努力を過大評価しすぎることもよく見られる傾向である。結婚という出会いを難しくさせているさまざまなの事情が真実(まみ)と架(かける)の人生から浮かび上がってくる。

改めて、ここまで人の心情を言語化できる辻村深月という作家の描写能力はすごいと感じた。これまで著者の作品を30冊ほど読んでいるが、その中でもベスト3に入る内容だと感じた。世の中の婚活中の男女にはぜひ読んでほしい。

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「正欲」朝井リョウ

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
第34回柴田錬三郎賞受賞作品。水に魅力を感じる人々、自分の性癖がおかしいと知りながらも悩みながら生きていく様子を描く。

さまざまな性癖を持つ人物を並行して描いていく。水に魅力を感じる桐生夏月(きりゅうなつき)男性に恐怖心を抱く八重子(やえこ)を中心に、物語が進むに従って、同じように水に魅力を感じる人たちが描かれる。そんななか唯一、一般人の目線として描かれる検事寺井啓喜(てらいひろき)は、本書では理解力のない頑固な父親として描かれている部分もあるが、非常に論理的でありわかりやすいと感じた。

どんなに満たされない欲求を抱えていたって、法律が定めたラインを越えたのならば、それは、罰せられなければならない。

子となる性癖や価値観の存在を理解しようと努めることは大事だし、ネットによる晒しの私刑など社会的制裁は否定されるべきである。しかし法治国家として機能するためには結局これが許容範囲と犯罪を分ける境界線なのだろう。世の中はそれができているだろうか。不必要に非難したりしていないだろうか。

僕自身LGBTQの人々に理解がある方だと感じているが、では児童性愛者に対してはどうかというと自信を持って答えられない。しかし、好みは人の自由であり、法律を逸脱しない限り尊重されて良いのだと感じた。

凪良ゆう本屋大賞受賞作品「流浪の月」が児童性愛者を描いていて評価されたときに驚かされたが、本書も性癖の特殊性を物語にした点が似ているなと感じた。世の中が、このようなテーマを受け入れて世の中に出そうという風潮がになってきたのだろう。

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「一億円のさようなら」白石一文

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
50歳を超えた鉄平(てっぺい)はある日、長年連れ添った妻が20歳のときに34億円の遺産を受け取っていたことを知る。妻の大きな秘密を知ってしまったことで鉄平(てっぺい)の人生は動いていく。

なによりもこの34億円という一生遊んで暮らせるだけのお金がいきなり目の前に現れた、という設定が面白い。秘密を知られたことを知った、妻の夏代(なつよ)は鉄平にお金のことを黙っていた理由を告げるのである。過去には経済的な理由で断念したこといくつかあったために、鉄平はその考え方理解できないのだ。

個人的には、夏代(なつよ)の考えは理解できる。お金があるからこそわかる悩みというのがあるのだろう。

こんなお金があったら、これからの自分の人生は何をしても本気になれないし、楽しくもないし、きっと誰のことも信用できなうなるだろうって。・・・こんなお金は最初からなかったことにするしかないんだって。

やがてお金の力を理解してほしいということで夏代(なつよ)は鉄平に1億円をわたして自由に使うように言うのである。人は、お金の悩みがなくなったゆえに人生で本当に大切なものを人は探し出すのだろう。鉄平(てっぺい)も心機一転これまでやりたくてできなかったことに挑戦していくのである。

鉄平(てっぺい)の会社の権力争い、妻の夏代(なつよ)との関係、新たな道へ進もうとする子供達、学生時代のエピソードを描いており、舞台も福岡を中心に、鹿児島、長崎、金沢を舞台にその人生を描く。50歳を超えても人生は気持ち次第でいくらでも楽しくできるのだと教えてくれる一冊。

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「そして、警官は奔る」日明恩

オススメ度 ★★★★★ 5/5
武本(たけもと)は市民の通報により、男性の部屋に監禁されている幼い少女を救い出した。それをきっかけに武本(たけもと)は国籍を持たない子供たちの売買という現実と向き合うこととなる。
タイトルから想像できるように本作品は「それでも、警官は微笑う」の続編である。前作で魅力的なコンビを形成していた潮崎(しおざき)と武本(たけもと)は本作序盤で早くも再会を果たし、後の展開に大きく絡むこととなる。これは前作を読んだ多くの読者にとっても朗報であろう。
さて、武本(たけもと)と潮崎(しおざき)は事件の真相に迫る過程で、不法滞在をしている外国人女性達が産んだ国籍を持たない子供たちを取り巻く環境を知り、また、その子供の面倒を見る羽川のぞみ(はがわのぞみ)と辻岡(つじおか)という医者と出会う。明らかに違法な行為であるが、誰にも迷惑をかけていないどころか人の役にさえ立っている。そんな彼らを前に、警察に所属するものとして何をすべきか…、武本と潮崎は考え、悩む。

彼らのしていることで、誰か困るというのだろうか。弱い立場の女性や子供が救われる、それが罪になるのだろうか?法を基準とすれば、間違いなく罪を犯している。だが人として罪を犯しているのだろうか?

同時に事件に関連する警察関係者を通じて、警察内部の多様な考え方も描いている。温情こそが人を更正させる唯一の方法だという考えで犯罪者たちに接する小菅(こすげ)。一方で、情け容赦なく責め立てて、その家族も含めて一生後悔させることが再犯を防ぐ最善の方法と考える和田(わだ)。それぞれが、世の中に罪の意識の低さを憂い、警察の権力のなさを嘆くからこそ、警察本来の力を取り戻して平和な世の中にしたいと思うからこそ貫いている信念であるが、時にそれらは衝突し諍いの元になる。
そして、物語は後半へと進むに従い、それぞれの刑事達の持つ複雑な感情。人々が持つ多くの汚い部分を読者の目の前にさらけ出す。それぞれが持つ信念は、多くの人にとってそうであるように、親しい人の助言や悲しく辛い体験を基に形成されていく。本作品で描かれているように、きっと、過剰とも思えるような強固で信じ難い信念は、耳をふさぎたくなるような苦い経験によって形作られるのだろう。

名前すら判らないまま、亡骸になった子供を前に、ぜったいにこいつがやったと判っている犯人を前に、何もできないことがどれだけ悔しかったことか…

重いテーマを扱いながらも、潮崎(しおざき)の自由奔放な言動が本作品の空気を軽くしてくれている。特に、彼が物語中盤で発した言葉が個人的に印象に残っている。

経験は何にも勝る。僕もそう思っています。ですが、経験があるからこそ、先が見通せてしまって、やってみれば良いだけのことに二の足を踏んだり、もしかしたらやらずに終わってしまうことだってあるんじゃないでしょうか。

武本(たけもと)、潮崎(しおざき)はもちろん、武本とコンビを組む「冷血」と呼ばれる和田(わだ)、それと真逆な考えを持つ小菅(こすげ)など、すべての登場人物が分厚い。多くの経験を経て今の生き方があることが、強い説得力とともに描かれている。そして、傑作には欠かせない、読者をはっとさせるような表現もふんだんに盛り込まれている。

可哀想だから、困っているだろうから優しくしたい。気持ちは判るの。でも、だからって、ただで物を買い与えたりしないで。可哀想と思われることって、思われた側からすれば、最大の侮辱なのよ。

「鎮火報」「それでも、警官は微笑う」と質の高い作品を提供していたため、相応に高い期待値を持って本作品に触れたにも関わらず、それをさらにいい方向に裏切った。読みやすさ、テンポ、登場人物の個性と心情描写、物語が訴える社会問題。文句のつけようがない。
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「君たちに明日はない」垣根涼介

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
第18回山本周五郎賞受賞作品
リストラ請負会社に勤める村上真介(むらかみしんすけ)はクライアント企業の要望に従って候補者の中からリストラの対象者を決めて、退職を促すことを仕事としている。
終身雇用という制度が崩れたとはいえ、世の中にはまだまだ一生今の会社に勤めていえると信じている人は多いのだろう。そして、そんな人たちに退職を勧める立場だからこそ見える、多くの人間の生き方がこの作品の面白さである。
個人的に驚いたのは、物語中で退職を促された多くの人間が面接官である真介(しんすけ)に尋ねる言葉。「私が何か会社に不利益なことをしたのでしょうか」。日本の一般的なサラリーマンはマイナス評価がなければ会社にいつまでもいられると思っているのかもしれない。もらっている給料を補ってあまりあるだけのプラスがなければ会社にとってなんの得も無い、つまりクビにされてもまったく不思議ではないというのが、僕にとって普通の考え方だっただけに、少し面白い。
きっと安定した企業に勤めている人の方が、この本を読んで僕以上に多くのことを感じるのかもしれない。

リストラ最有力候補になる社員にかぎって、仕事と作業との区分けが明確に出来ていない。たとえば営業マンなら、自分が担当した商品の売値と仕入れ値の差額粗利から、自らの給料、厚生年金への掛け金、一人割りのフロア維持費、接待費、営業者代、交通費などを差っ引いた純益として考えたことなどないのだろう。

そして、物語の目線は退職を促す側だけでなく、退職を勧められる側にも移る。そこには多くの人生が描かれている。どんな人間も最初は熱意を持って仕事に取り組んでいたのだろう。それでもそんな気持ちを維持できないような、気持ちや能力だけではどうしようもないことが、社会という複雑な人間関係の中ではあるのだ。

人材能力開発室という窓も電話もない地下二階の部署に送り込まれ、朝から晩まで『自分は能無しです。銀行には不要な人間です』と、ノートに書付けることを命じられている元支店長もいる。
それに比べれば、自分などはるかに恵まれていると思う。分かってはいる。だが、それでも腐ってゆく自分をどうすることも出来ない。

物語中に登場するリストラ候補者の言い分や考えに目を通せば、そんな世の中の悲しい現実がはっきりと目に見えることだろう。
そんな物語であるが、個人的には最後に真介}(しんすけ)のアシスタントを勤める女性が言う言葉が好きだ。

わたし、この仕事、なんとなく好きです。コーヒーかけられそうになったり、罵倒されたりもしますけど、いろんなことを感じたり見れたりしますから。

この言葉は、この女性アシスタントの仕事に対する感想であると共に、この作品の面白さを表した表現でもある。
最初のわずか数ページで読者を物語中にひきこみ、そしてページを軽くさせる垣根涼介の技術の高さはもはや疑いようもない。とりあえず、次回本屋に立ち寄ったときには本作品の続編である「借金取りの王子」を忘れずに購入したい。
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「火車」宮部みゆき

オススメ度 ★★★★★ 5/5
第6回山本周五郎賞受賞作品。9年程前に初めて読んで以来、今回で4回目の読了である。
休職中の刑事、本間俊介(ほんましゅんすけ)は、遠縁の男性からの依頼により、その男性の失踪した婚約者関根彰子(せきねしょうこ)の行方を探すことになった。本間(ほんま)は関根彰子(せきねしょうこ)の過去を知る過程で、別の一人の女性の存在を知るとともに、社会が作り出した悲しい現実と向き合っていくことになる。
この物語は常に本間(ほんま)の目線に立って進められていく。捜索の過程で見せる本間(ほんま)の人間観察眼に驚かされる。
物語は関根彰子(せきねしょうこ)の失踪した理由に絡んで、カード破産という社会問題に触れる。今の社会で便利に生きるうえでは必要不可欠なクレジットカード。紙一重の場所にあるカード破産という現実。二十歳かそこらの若者に一千万も二千万も貸す業者がいる現実。クレジットカードを利用している人のうち一体どれほどの人がその現実を理解しているのだろうか。そんな問いを自分自身にも投げかけるとともに、教育の在り方まで考えさせられてしまう。破産に追い込まれるような人たちに対してつい抱きがちな先入観は読み進めていくうちに薄れていくことだろう。
僕自身は、この社会問題だけがこの物語が訴えようとしているものではないと強く感じる。なぜなら登場人物たちの台詞や考え方が心を強くえぐるからだ。まるで直視したくない人間の心の中を見せ付けられるているかのようだ。
関根彰子(せきねしょうこ)の幼馴染みでもある、本多保(ほんだたもつ)の妻、郁美(いくみ)は突然友人からかかってきた電話にこんな感想を抱いた。

たぶん、彼女、自分に負けている仲間を探していたんだと思うな。会社を辞めて田舎へ引っ込んだあたしなら、少なくとも、東京にいて華やかにやっているように見える自分よりは惨めな気分でいるはずだって当たりをつけて

階段から落ちて死んだ関根彰子(せきねしょうこ)の母親。この事件を担当した境(さかい)刑事は母親の当時の気持ちをこう見ている。

酔っ払って、危ないからやめろといわれても、この階段を降りてたんですよ。それはね、そうやって何度か降りていれば、そのうち、どうかして足が滑って、パッと死ねるんじゃないか、そんなふうに考えてたからじゃないかと思うんですわ

そして物語後半では、破産だけでなく、そこに至る人間の心情にまで触れている。お金もなく、学歴もなく、能力もない。そういう人は昔は夢を見るだけで終わっていたのに、今は夢が叶ったような気分になれる方法がたくさんある。エステや美容整形や強力な予備校、ブランドなど、そして見境なく気軽に貸してくれるクレジット。世間のそこかしこに夢を見る人を待ち構えて「罠」が仕掛けてあるのだ。自分がそんな世の中の「罠」にかからないからといって、夢を見て「罠」にかかって人生を転げ落ちていく人たちを「愚か」と一言で片付けられるのだろうか。

どうしてこんなに借金をつくることになったのか、あたしにもよくわかんないのよね。あたし、ただ、幸せになりたかっただけなんだけど。

読み進めるうちにもう一人の女性の人物像も次第に明らかになっていく。彼女の背負っている過去は、不自由なく暮らしている僕等のような人間には到底理解できるものではない。彼女の発したこんな台詞がそのことを伝えてくれるだろう。

どうかお願い。頼むから死んでいてちょうだい、お父さん。

本間(ほんま)と同様に読者の多くもこの犯人と思われる女性を嫌いにはなれないのではないだろうか。むしろ、その強く孤独な生き方に感心するかもしれない。

わたしのところに遊びに来て、帰るときはいつも、じゃ、またねと言ってたんです。手を振って、また来ます、と。だけどあの時だけは、そうじゃなかった。さよなら、と言ったんです。わざわざ頭を下げて、さよならと言って帰ったんです

彼女は礼儀正しく優しい女性だったのだろう、人の心を思いやれる人間でもあっただろう。そして社会の犠牲者だった。辛い想いをたくさんしたからこそ彼女は強い心を育み、悲運な運命と決別する道を選んだ。彼女を一方的に責めることなどできやしない。彼女の心情を最後まで読者の想像に委ねたこの物語のラストが好きだ。
本間が携帯電話を持っていないあたりなど、初めて読んだときには感じなかった時代の違いを今は感じるが、何度読んでもこの物語から受ける衝撃は健在である。全体的には、カード破産という社会の問題を訴えているようにも取れるが、僕は、人間の醜い部分がじわじわ染み出してくるような印象を毎回受けるのである。


特別養子制度
従来の普通養子制度では、養子縁組をしても、実方の父母との関係は残っており、父母が養父母と実父母二組いることになっていたが、特別養子縁組をすると父母は養父母だけになる。
割賦
分割払いのこと。
買取屋
多重多額債務に苦しむものを助けるといって近づき、クレジットカードを作らせ、カードで買い物をさせたうえで、その商品を質屋などで換金して手数料を取る業者のこと。
利息制限法
貸金業者の金利を制限する法律。貸金業者の貸付金利の上限を、元本10万円未満は年率20%、元本10万円以上100万円未満は年率18%、元本100万円以上は年率15%と定めている。これを破っても罰則規定はないため有名無実化しており、現在、利息制限法を守っている貸金業者はほとんど存在しない。
出資法
年利29.2%を超える利息で金貸し業を営む事を禁止している法律で、違反すると5年以下の懲役又は3000万円以下の罰金が科せられる。
参考サイト
出資法と利息制限法について

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