オススメ度 ★★★★☆ 4/5
製品の制作工場の改善を中心に、企業の目的に対してどのように生産性を上げるかを、物語形式で説明する。有名な本であり以前読もうと思ったが時間がなくてできなかったためようやくこのタイミングで読むことができた。
物語、出荷遅れなどのトラブルの絶えない工場長であるアレックスが、成果が上がらなければ3ヶ月で閉鎖されることを告げられ、追い詰められたアレックスが、物理の教授であるジョナ先生に助言を求めることからから始まる。そこからジョナはこれまでの工場に置ける既成概念というものを一つずつひっくり返していくのだ。
ジョナが言うには大事なのは、
- スループット
- 在庫
- 作業経費
という3つを重視することである。そして、それを向上させるために
- 従属事象
- 統計的変動
ということを考えなければならないのである。
結果を言ってしまえば、工場の生産性は、ボトルネックに依存するということである。ボトルネックを最大稼働させて、極力ボトルネックに無駄な仕事をさせないことが、生産性向上の鍵となるのである。アレックスは工場長としてジョナの助けを借りながら、見事に工場を再生していくのである。
物語としても面白いが、本書は生産管理ソフトの発売物とである会社の社員が、もっと広くこの手法やソフトを知ってもらうために書いたというのだから面白い。何かを知ってもらうためには、ビジネス本のような体裁だけでなく小説という形もありえるのだと再認識させてもらった。
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