「ペンギン・ハイウェイ」森見登美彦

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
好奇心旺盛な小学校4年生のアオヤマ君は日々の出来事をノートに記録し、不思議なことは研究して真実を知ろうとする。そんな彼の町にある日突然ペンギンが現れた。ペンギンはどこからやってきたのか。
これは理系人間の僕にとってはかなり理解しがたい物語である。ペンギンに変わるコーラの缶やシロナガスクジラなど、必死でそれぞれの意味を理解しようとするが、読み進めるうちに、そもそもそれぞれに意味を求める事が間違っている気がしてきた。きっとそれが正しい接し方なのだろう。
不思議なのは、前半はそんな意味不明な物語が苦痛で仕方がなかったのだが、なんだか物語が進むにつれて、なんとなくそんなリズムに慣れていってし心地よさのようなものを感じてしまうのである。何かの賞で候補にあがっていたので手にとったのだが、やはりその「候補」という時点でも疑問に思ってしまう。
こういう本を推す人の意見を聞いてみたいところだが、きっと聞いてもこの物語の面白さが理解できるようにはならないのだろう。大きく好みのわかれる作品。
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