「氣の威力」藤平光一

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
長く続けられる新しい趣味をと思って合気道を始めることにした。本書は入会の際にいただいたものである。
「氣」とは、本当に存在するものなのだろうか。漫画などではよく出てくる言葉ではありながらも、それを実感することなく今まで生きてきた。ということは「氣」とは誰かの作り出した幻想なのか。それにしても誰かの作り出した幻想であれば、今も昔も「氣」という言葉で語られているのは出来過ぎな氣がする。そんな「氣」についてまさに本書は語ってくれる。
前半は、そんな「氣」についての説明と、「氣」をうまく使うことで成功した人や、「氣」にまつわるエピソードを紹介している。王貞治や、西武ライオンズの黄金時代も登場するから面白い。
そして、後半は著者自身が、病気がちな幼少期から強い人間へと変わっていく様子を語っている。ただ単に一人の物語とみても、戦時中に生きた著者のさまざまなエピソードは面白い。
残念ながら、本書を読んでも結局「氣」の使い方はわからないだろうが、「氣」というのもの存在を信じ、それをうまく使うことが人生にどれほど役立つかは伝わってくるだろう。
毎日の歩き方や姿勢や気持ちの持ち方を変えてくれる一冊。
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