オススメ度 ★★★★☆ 4/5
現在AppleやGoogleなどのGAFAと同列に語られるNetflixのカルチャーについて語る。
本書はネットフリックスの創業者であるリード・ヘイスティングスとエリン・メイヤーが交互に語ることで進んでいく。リード・ヘイスティングスは以前の会社で会社の規則を細かく規定して行った結果、多くの優秀な人材やクリエイティブな環境が失われて行ったと感じており、その反省がネットフリックスの文化に反映されているという。
まずネットフリックスは社内の能力密度を上げることを目指している。そんな文化を築くために繰り返し出てくる言葉がが次の2つである。
フリーダム&レスポンシビリティ(自由と責任)
コンテキストによるリーダーシップ
本書では休暇、退職、情報共有、フィードバック、経費の承認などの事例を交えながら、ネットフリックスのカルチャーとそこに至った経緯を説明していく。どれも驚かされながらも、納得のいくものばかりである。そんななか、特に取り入れたいと思ったのは、フィードバックの文化である。フィードバックで意識する要素をネットフリックスでは4Aとして次のように定義している。
- 1.相手を助けようという気持ちで Aim to Assist
- 2.行動変化を促す Actionable
- 3.感謝する Appreciat
- 4.取捨選択 Accept of Discard
最後には文化の違いなども考慮して5つめの適応させる Adaptを追加している。やはりフィードバックの前に良いところを伝えたり、オブラートに包んだりすることは、相手の育ってきた文化によっては必要なのだろう。
また、イノベーションを生み出すためのイノベーションサイクルも印象的である。
- 1.「反対意見を募る」あるいはアイデアを「周知する」
- 2.壮大な計画は、まず試してみる
- 3.「情報に通じたキャプテン」として賭けに出る
- 4.成功したら祝杯をあげ、失敗したら公表する。
承認など要らない、判断するのは自分なのだ
どれもさっそくできる範囲で実践してみたいと思った。会社の文化を変えるのは難しくても、自分が行動することは今日からできるはずだと感じた。
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