「最後の息子」吉田修一

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
パレードのインパクトから再度、吉田修一の本を手に取った。「最後の息子」「破片」「water」の3編からなる。好きなのは「water」。水泳部で青春のまっただ中にある主人公を描いた作品。夏のこの直にぴったり、学生時代の青春に少しでも自分を呼び戻してくれるような作品でした。残りの2編は僕にはちょっと理解できなくて残念。おそらく著者が訴えたいことは僕の感じたこと意外にあるのだろうと思う。
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「夜の果てまで」盛田隆二

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
人を好きになることがある。しかし見栄やプライドが邪魔してなかなか真直ぐに思いを伝えられない。卒業式などに告白する人が多いのは人間のそういう面を良く表していると言える。
「夜の果てまで」の主人公である俊介も、今までの人生で積み上げて来たモノを捨てるべきか、それとも捨てないでなんとかならないか、そう何度も葛藤しながら好きな女性との愛を貫こうとする。良くあるロマンチックな恋愛小説などではまったくない。すべてを捨てて駆け落ちした以上、その先の生活をするためには汚い生き方もしなければならない。現代において「駆け落ち」というものを実行するにあたって、どのような障害があるかがリアルに表現されている。
それても僕を満足させなかったのは、作者の伝えたいテーマを感じることができなかったからかもしれない。「どんな障害があっても愛を貫こう・・」なんてテーマが言いたかったわけでは決してないはずだ。
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