オススメ度 ★★★★☆
ロゴデザインの本というと多くのロゴを集めたものが多い。それはそれで見ていて楽しいが実際に仕事としてロゴデザインをする人にとっては物足りないだろう。なぜなら素晴らしいロゴは、見た目だけでなく、クライアントの求めるものを満たすからこそ素晴らしいのだから。
本書はロゴを紹介しながらも、クライアントのロゴデザインをする上での仕事の進め方や注意点を多くの事例を交えながら説明する。どのようにして相手の担当者をプロジェクトに巻き込むか。プロジェクトとして良く起こりうる事は失敗はどのようなことから始まり、それを避けるにはどうするべきなのか、など。
もちろん、ロゴデザインにおいて基本的に抑えておかなければ行けない点も一通り網羅している。
また、技術的な話だけでなく、見積もりについても描いてある。印象的だったのは、ピカソが描いたスケッチの話を用いて、経験による金額の上乗せを説明している点である。
成功事例だけでなくTropicanaなどの失敗事例も掲載している点が面白い。本書を通じて多くの素晴らしいロゴに出会う事ができたし、またロゴデザインがしたくなった。