
オススメ度 ★★★★☆ 4/5
宇宙の観測の歴史と共に素粒子論について説明する。
ここ最近素粒子論をもう少し理解しようと思っていろんな本を漁っている中で本書に辿り着いた。素粒子論の本の中では珍しく数式がほとんどなく文章を中心とされている。
これまでいくつか素粒子論の本に触れてきて思うのは、素粒子論の理解を難しくしているのは、どこまでが確認された事実で、どこまでが研究者の中で受け入れられている仮説なのかの線引きが曖昧なことだと感じる。それに対して、本書では歴史の流れに沿って、生じた仮説とその後の観測による確認を順を追って説明してくれるので、どのようにして現在の素粒子論に辿り着いたかが比較的わかりやすかった。
相変わらず理解できないことが多いが、発見しにくいニュートリノの存在や性質。電荷に影響を与える6種類のクォーク、重さのきっかけとなるヒッグス粒子など、漠然とであるが粒子の特徴について知識を深めることができた。引き続き本書で軽く触れられていたインフレーション理論、標準理論、核融合反応について知りたいと思った。
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