オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
第8回大藪春彦賞受賞作品。
人を人知れず殺すことを仕事とする正将司は沖縄で、「天才」と称される一人の男を自殺させる依頼を受ける。
本作品で最初に読者の想像を超えるのは、自殺させる対象である天願(てんがん)に対して、将司(しょうじ)が、自らの素性と、目的を早々に明らかにする点だろう。また、「人を自殺させるためにはその人を誰よりも深く理解しなければならない」という将司(しょうじ)のスタンスゆえに、天才であるが故に孤独な天願(てんがん)の過去も見えてくる。
僕自身はそれほど大きな衝撃を受けたわけではないが、新鮮さを感じさせる場面は多々あった。きっとこういう物語が好きな人もいるのだろう。
【楽天ブックス】「遠くて浅い海」