オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
東京近郊のホテルで女性の変死体が発見される。同じころ有名科学誌に掲載された若手の研究者の論文に捏造疑惑が持ち上がっていた。
物語の多くは、論文の捏造疑惑を巡って、医師や教授たちのやりとりを中心とした部分と、身元不明の変死体の謎を追う刑事達を中心とした部分で構成されている。
刑事達が真相に迫っていく展開は、よくある刑事物語と比較して特に新しいなにかがあるわけではないが、その一方で、論文をめぐる展開の部分では、このまま生きていれば決して知ることのないはずの、科学の矛盾や、研究者達の葛藤などが新鮮である。
しかし、物語の結論は満足のいくものだったかというと残念ながらそうでもない。むしろ、事件の解決は、研究室内部の様子のおまけのような印象を受けるぐらい安っぽさと物足りなさを感じてしまった。
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