オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
電通のコピーライターである著者が、伝わる言葉の生み出し方を語る。
序盤は、内なる言葉の重要性を語っている。考えることを内なる言葉を発することとしていて、考えてなければ、伝わる言葉は生み出せないというのである。そして「伝わる」にも4つの段階があるとしている。
- 不理解・誤解
- 理解
- 納得
- 共感・共鳴
中盤からは、考えを深める手法を紹介している。書き出して考えを整理する方法やグルーピングなど一般的に広く知られている手法もあったが、中でも印象的だったのは、「T字型思考法」と「真逆を考える」である。
T字型思考法とは「なぜ?」「それで?」「本当に?」を繰り返す手法で、覚えやすく、考えの解像度を上げるために有効だと感じた。
また、真逆を考えるでも真逆にも複数あるという考え方がが新鮮である。
- 否定としての真逆
- 意味としての真逆
- 人称としての真逆
そのほかにも、言葉にプロセスとして5つの方法を紹介している。
- たとえる(比喩・擬人)
- 繰り返す(反復)
- ギャップをつくる(対句)
- 言いきる(断定)
- 感じる言葉を使う(呼びかけ)(誇張・擬態)
最後は、より良い言葉を生み出すために著者が心掛けていることを説明している。
- たった一人に伝わればいい
- 常套句を排除する
- 一文字でも減らす
- きとんと書いて口にする
- 動詞にこだわる
- 新しい文脈をつくる
- 似て非なる言葉を区別する
改めて自分が使っている言葉についてしっかりと考えてみたいと思った。
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