オススメ度 ★★★★☆ 4/5
人を殺して警察に追われる身となった並木響子(なみききょうこ)42才と、暴力団に追われる道田(みちだ)ユミ19才の二人は偶然の出会いから一緒に逃亡をすることになった。とそんな唯川恵らしくないストーリーが展開していく。
非日常的な2人の行動が普段の生活では感じない多くのことを考えさせてくれる。特に、ユミのひねくれながらも本質を見極めた物事の感じ方が印象的である。
また、登場人物の一人である弁護士の皆川久美子(みながわくみこ)が響子(きょうこ)に向けて言う言葉も心に残る
最後の「解説」のページで書評家が、「この本は『買い』だ」と書いている。激しく同意する。特に古本屋で250円で買った僕にとっては。250円では十分すぎるくらい僕の心に変化を与えてくれた。
【Amazon.co.jp】「刹那に似てせつなく」