オススメ度 ★★★★☆ 4/5
ソフトバンクの孫正義(そんまさよし)の半生を描く。
孫正義(そんまさよし)を知ったのは、ソフトバンクが携帯のキャリアとして表舞台に出てきたころだろうからせいぜいここ10年以内である。しかし、本書では有名になる以前の孫正義(そんまさよし)の人生が描かれている。
必ずしも新しい技術は世の中のために使われるとは限らない、その技術を企業が世の中のためでなく、自分たちの企業の利益のためだけに使おうとする場合もある。本書で描かれているMSX戦争がまさにそれである。
こう考えてみると孫正義(そんまさよし)はビルゲイツやスティーブジョブスとともに世の中が一気にデジタル化するそのど真ん中にいたのだとわかる。また、ジョブスと同じように孫正義(そんまさよし)も一時期生死の境をさまよったことがあるという共通点は何か考えさせられるものがある。きっと死の淵に近づいたことによって人生の意味を一般の人よりも強く考えるようになるのだろう。
このような伝記を読むと毎回思う事ではあるが、今回も自分が世の中にほとんど何も貢献していないことを情けなく思ってしまう。孫正義(そんまさよし)に対してはまありいい印象を持っていたわけではないが、本書を読んで少し見方がかわった気がする。
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