オススメ度 ★★★★☆ 4/5
第126回直木賞受賞作品。
欲しい者は欲しい、人の男を奪う事をなんとも思わないるり子。そして、仕事も恋も常にブレーキがかかって、理屈抜きでは楽しめないクールな萌。この二人は親友でありながら性格は正反対。そんな二人の仕事や恋や友情がこの物語の中では展開していく。
僕自身はどちらかと言えば萌に似ている。極端な言い方をすれば誰も信用しないし、すべて自分で解決するという生き方である。それでも、自分が幸せになるためには同性に嫌われようが構わないというるり子の生き方も少し爽快に感じる。僕自身はそんな女性を今まで軽蔑していたが、ある意味、もっとも自分に素直な生き方なのかもしれない。そう思わせてくれた。
きっと萌のような生き方をしている人はるり子のような生き方に、るり子のような生き方をしている人は萌のような生き方に、多少なりとも憧れているのだろう。
るり子の言ったこんなセリフが印象的である
確かに一般的にはそうかもしれない。そう考えると、みんなの言う「現実」ってなんなんだろう。
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