オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
イジメをネタにした短編集である。イジメの当人。イジメの被害者の父親など、いろいろな視点の物語が集まっている。イジメを受ける当人よりも、周囲の人間の反応の描き方がリアルである。周囲の人はみんな、助けが必要だと感じ、それをすることでさらにイジメを増長するのではないか。と何もできない自分に怒りを葛藤するのである。
イジメという問題は、僕にはもう縁がない。そう思っていたが、自分の息子や娘がイジメにあったらどうするか?たぶん何もしないだろう。それが一番いいと思うから、しかしそれでいいのだろうか。残念ながらこの本の中にその答えはない。
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