オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
4年ぶり2回目の読了。「千里眼」第1シリーズ第5作である。「千里眼 ミドリの猿」と「千里眼 運命の暗示」では中国と日本の問題を題材に取り上げていたが、本作品では北朝鮮問題を題材に取り入れている。「千里眼 岬美由紀」と2冊で一つの物語を構成する。
物語冒頭では岬美由紀(みさきみゆき)の自衛隊時代のエピソードが描かれている。自衛隊という矛盾した存在を現場の目線で語っている。
物語途中から李秀卿(リ・スギョン)という北朝鮮工作員と疑われる女性が大きく関わってくる。李秀卿(リ・スギョン)と美由紀(みゆき)の議論は双方とも祖国の正当性を主張するもので、育った環境によってお互い理解することの難しさを見せてくれる。
拉致問題など、北朝鮮問題に興味を抱かずにはいられない作品である。
【Amazon.co.jp】「千里眼 メフィストの逆襲」