オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
4年ぶり2回目の読了。「千里眼」第1シリーズ第2作である。岬美由紀(みさきみゆき)がODA査察中に戦火に巻き込まれているアフリカの子供を救ったことが、中国の対日感情を悪化させ、開戦の気運を高める。追われる身となった美由紀は、同様に追われている立場で優秀なカウンセラーの嵯峨敏也(さがとしや)と出会う。
第1シリーズ第2作である本作品は、第3作の「千里眼 運命の暗示」とあわせて一つの話を形成している。本作品は「催眠」シリーズと「千里眼」シリーズの世界が交わる作品である。この作品では、美由紀(みゆき)と嵯峨(さが)の周囲の奇妙な出来事の謎を、倉石勝正(くらいしかつまさ)というベテランのカウンセラーを加えた3人で解いていく。
読み進めていくうちに「催眠」というものに対する世間一般的な誤解と、正しい解釈をわずかであるが知ることができるだろう。人を意のままに操るなど不可能ということを繰り返しながら、それを可能にしている陰謀の真相に迫っていく。本作品は次作「千里眼 運命の暗示」の序章といった感じである。
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