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オススメ度 ★★★★☆ 4/5
安さと品質で大衆の心を掴んで発展を続けるサイゼリヤの根本にある考え方を語る。
本書を読んでみると、サイゼリアの企業の本質が世の中の幸せであることが伝わってくる。昨今世の中に溢れかえっている利益や株主のご機嫌取りしか考えてない企業の方々にぜひ見習ってほしい。
そんななかもっとも印象的だったのは、サイゼリヤの味に関する考え方である。
たまに来てもらうのであれば、インパクトのある味にしたほうがいいのは当然だ。何かの機会にふと思い出して「あれが食べたい」とたまらなくなる…. だが、サイゼリヤはおいしさを「毎日食べても味わいがあり、いつまでも食べ続けたくなる味」ととらえた。
これは食べ物に関する事業だけでなくあらゆる面について言えることなのではないだろうか。最近はオンラインでのサービスが増え、クリック率やCV率が簡単に数値化できるようになったからこそ、その副作用としてインパクトばかりを求め過ぎている気がするからこそ、なおさらそう感じた。
後半は、サイゼリアの初期の奮闘の様子なども描かれており、大いに刺激を与えてくれる内容だった。なんといっても、味で世の中を幸せにするだけでなく、その過程で、日本の地方や海外にまで多くの雇用を生み出していることに大きく感銘を受けた。引き続き、世の中を良くするための取り組みを続けてほしいと思った。