「ポイズンドーター・ホーリーマザー」湊かなえ

オススメ度 ★☆☆☆☆ 1/5
女性目線の人間関係を扱った6編の物語。

先日読んだ「ユートピア」が比較的面白かったので、湊かなえ作品のなかで良い作品を読み損ねているのではないかと思い、本書にたどり着いた。

6編とも女性目線の物語で、すべての物語で交通事故や殺人事件で誰かが亡くなる事件が起きる。

著者湊かなえは毎回女性の醜い部分を書くことにこだわっているように感じるが、本作品も嫉妬や自意識や他責など、女性の醜い部分を存分に描いており、残念ながら楽しい部分や見習うべき部分、共感できる部分はほとんどなかった。

正直、著者が何を伝えたくて本作品を描いたのか掴みかねた。単に描きたいものを描くだけでなく、大切なことを物語を通じて伝えたいとか、少しでも世の中を良くしたいとか、物語の作者にも自身の大義を持ってほしいと思うが、本書からは感じなかった。

最後の2編「ポイズンドーター」と「ホーリーマザー」は娘目線、母親目線と物語の裏と面になっている。娘は母を毒親と言い続け、母親の側は娘を恩知らずと見る物語である。普段人の文句ばかり言って自ら人生を変えるための行動をしないような人が読むと、何か感じるものがあるのかもしれない。

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投稿者: masatos7

都内でUI / UXデザイナー。ロゴデザイナーをしています。

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