オススメ度 ★★★★☆ 4/5
クエスチョンシンキングという考え方について、仕事に行き詰まったベンの体験を元に説明する。
会社を辞めようと思っていたベンは上司のアレクサの助言で、クエスチョンシンキングのコーチであるジョセフと出会う。ジョセフとの会話のなかで少しずつベンがクエスチョンシンキングを理解する様子が描かれる。
クエスチョンシンキングでは「批判する人」と「学ぶ人」の2つに分けていて、批判する人の典型的な問いかけを次のように挙げている。
- だれのせいだろう?
- 私のなにがいけないのだろう?
- どうしてこんなに失敗ばかりするのだろう?
- どうして負けてしまうのだろう?
- どうすれば自分が正しいと証明できるだろう?
- どうすれば主導権を握れるだろう?
- どうして彼らはあんなん無知で人をいらいらさせるのだろう?
- どうしてこんな最悪のチームから逃れられないのだろう?
- どうしてくよくよするのだろう?
それに対して、「学ぶ人」の問いかけは次の12の質問である。
- 私はなにを望んでいるのだろう?
- 私はどんな選択ができるのだろう?
- 私はどんな思い込みをしているのだろう?
- 私はなにに対して責任をもてばいい?
- ほかにどんな考え方ができるだろう?
- 相手はなにを考え、なにを感じ、なにを必要とし、なにを望んでいるのだろう?
- 私はなにを見落としているのか、あるいは避けているのだろう?
- 私はこの人(状況、失敗、成功)からなにを学べるだろう?
- (私自身に・相手に)どんな質問をすればいい?
- どんな行動をとることがもっとも論理歴だろうか?
- これをどうすればWin-Winに変えられるだろうか?
- なにが可能だろうか?
物語視点で伝えてくれるのでわかりやすい。また人間なら「批判する人」に陥ってしまうのは自然なのことだと言っている点も面白い。重要なのは「批判のする人」になっていることに気づくことで、気づくことさえできれば「学ぶ人」になることは難しくないという。
内容自体は、選択理論や7つの習慣の「主体的である」やFour AgreementsのDont’t Take Anything Personalとそれほど変わらない。しかし、表現を変えると響き方も変わるもので、2つに分けるというシンプルな構図がわかりやすい。マイナスな方向に向かってしまう人にはこんな説明の仕方もいいな、と感じた。
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