オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
台風で水かさが上がり、各地で警戒が強まるなか、大山雄大(おおやまたけひろ)を含む消防隊員たちの活躍を描く。
「鎮火報 Fire’s Out」に始まる消防士大山雄大(おおやまたけひろ)の日常を描く物語の第4弾である。
火災ではなく台風で物語が始まる点がシリーズの過去の作品と異なるところである。そんななか、台風で増えた水かさに溺れた女性の救助が間に合わず悔やむ隊員たちのなかで雄大(たけひろ)は、友人守(まもる)と裕二(ゆうじ)の言葉から、不審な点があることに気づくのだ。
他の日明恩(たちもりめぐみ)作品と同じように、単純に善と悪に分けられない出来事のなかで、深く考えさせられる。大山雄大(おおやまたけひろ)のやる気がないような態度をとりながらも、根底には正義感がある点もいつもの流れであるがどこか憎めない。
全体的には、消防士の事情の説明が多く、物語のスピード感が損なわれてしまっている印象である。シリーズ第1弾ならともかく、すでにシリーズ4作品目なので、もう少し説明を省いて物語の展開を優先してもよかったのではないだろうか。
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