「深い河」遠藤周作

「深い河」遠藤周作
オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
様々な過去を抱えた人々がインドへ向かう。そんな人々の様子を描く。

生まれ変わるという妻の最期の言葉を信じる磯部(いそべ)、また人を愛することのできない美津子(みつこ)などがそれぞれがそれぞれの目的を持ってインド旅行で一緒になる。やがて一行はインドの文化やガンジス川に対する人々の様子に心を奪われる。あるものはそれに感動し、あるものはその文化を軽蔑するのである。

それぞれの人々の視点を移り変わりながら物語は進むので、誰が絶対的に主人公ということはないが、印象に残ったのは人を愛することができず打算的に生きてきながらも、キリスト教に傾倒していく友人の津川(つがわ)が気になってしかたがない美津子(みつこ)である。美津子(みつこ)の心にやがて少しずつ変化起きるのである。

遠藤周作作品は常にそのテーマにキリスト教が絡んでくるが本書では若干少なく、遠藤周作の代表作として期待値が高かっただけに、終わり方も含めて物足りなさを感じた。

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投稿者: masatos7

都内でUI / UXデザイナー。ロゴデザイナーをしています。

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