オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
シカゴでリポーターを仕事としているCamilleは生まれ故郷の町Wind Gapで少女Annの殺人事件が起こったことを知り、スクープのために故郷に戻り、そこで数年ぶりに母Adoraと妹Ammaと再開する。
生まれ故郷に戻って調査を開始した直後に、行方不明になっていた少女Natalieの遺体が発見される。犯人は町の人間なのかそれとも外からやってきた人間なのか。なぜ被害者の歯を抜くのか。目撃情報を集めるために町を歩く中で、過去の同級生や知り合いと再開していくなかで今まで知らなかったことが明らかになっていく。
また、母と再会し、その生まれた家で過ごすことになったことで、少しずつ歪んだ家族の様子も見えてくる。Camilleは以前妹Marianを病気で失っており、母Adoraとともにその悲劇を経験しているのである。そんな悲しみを経験したからなのか、心を病んだCamilleは尖った刃物などで自らの体に文字を刻み込むことで心の安らぎを得ることを習慣としているのである。そして、そのような家と母の下で生活しているからか、異なる父から生まれた妹のAmmaも荒んだ生き方をしていく。
殺人事件の解決の物語ではあるが、心に深い傷を抱えた人たちの悲しい家族の物語でもある。Gillian Flynnという著者はよく聞くが本書で初めて触れた。ほかの有名作品もチェックしたいと思った。