オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
カナダのモントリオールから数時間の田舎町スリーパインズでカーリング観戦中の女性が感電死した。Gamacheは捜査に乗り出す。
Armand Gamacheシリーズの第2弾である。第1弾の「Still Life」でスリーパインズという美しい街を舞台にして魅力的な登場人物が多数出てきて、今回は別の街を舞台に事件が起きるのかと思っていたら、今回も同じ場所で、同じ登場人物にまた出会えたことが嬉しい。GamacheとBeauvoirは、スリーパインズのなかで嫌われていたCCという名の女性がカーリング観戦中に感電死したことで現場に行き、再び前回の事件で知り合った人々の話を聴きながら事件の解決に挑むのである。CCの娘や夫との不思議な関係や、CCの周囲の人に嫌われることを厭わない行動が真実解明の焦点となる。
また、第1弾でその無礼な行動からGamacheに操作のメンバーからはずされたYvette Nicholも今回も登場する。前回の反省から心を入れ替えたというNicholだが、GamacheやBeauvoirは警戒しながら接する。Gamacheの真実を解明するにあたって人の考えに耳を傾ける姿勢が姿勢が印象的である。GamacheはBeauvoirに。どんな殺人やその手法も、一見突飛で衝動的な行動に見えても、犯人にとっては筋の通った理由があるのだと説明するのである。
Gamache、Beauvoir、Nichiol、またスリーパインズの芸術家Claraなども含め、事件解決のなかでそれぞれが人間として成長していく様子が伝わってくる。