「人気実況者てらこのはじめての初めてのポーカーテキサスホールデムで勝つ」寺崎美保子

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
最近ポーカーの本を読み漁っており、そんななかの一冊である。

本を開いた一番最初の冒頭で「わたしはそんな大したポーカープレイヤーではありません」と宣言しているように戦術の話はほとんど書かれていない。序盤は、ほかのポーカーの書籍と同様にテキサスホールデムのルール説明に終始する。その後は確率の話が多少あっただけで、戦術に関することはほとんど書かれていないが1点考え方として覚えておきたいと思ったことが

合計が20以上か否かを目安にアクションを

である。

後半では、日本や海外で気軽にポーカーを楽しめる場所やカジノを紹介している。ほかのポーカー書籍と比較した時に、本書が際立つ点はこの部分だと感じた。

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「ゼロから作るDeep Leanrning Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」斎藤康毅

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
最近流行りのディープラーニングについて深く理解したいと思って本書を手に取った。

パーセプトロンの考え方から実施のニューラルネットワークの考え方、そして実際の学習方法まで丁寧に解説している。数学の知識としては微分と行列の考え方がわかっていればある程度ついていけるのではないだろうか。GitHubからソースコードをダウンロードして実際に動作を確認して理解を深められる点がありがたい。デバッグモードで実行して途中の数値を確認することで理解を深めることができた。

ディープラーニングについての感想は、思っていたほど万能なものではなく学習というフェーズが鍵になることがわかり、全体的にまだまだ伸びしろのある分野だと感じた。誤差逆伝播法や畳み込みニューラルネットワークの内容についてはしっかり理解したとは言い難く理解を深めるには繰り返し読む必要性を感じた。とりあえず大事なことは繰り返し出てくるという前提で続編に進もうと思った。

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「ゼロから勝てるポーカー」けむ。

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
テキサスホールデムの魅力を知人に語られ、ちょっとやってみたところあまり勝てないので、どのように考えれば勝てるのかを知りたくて本書にたどりついた。

序盤はテキサスホールデムのルールの説明に終始するが、中盤から戦術の話になっていくる。今後意識したい内容がたくさん書かれていた。まず、プレースタイルをタイトかルース、そしてアグレッシブかパッシブで分類する話である。

私が初心者に強くおすすめしたいのが、タイトアグレッシブです。

そして、適切なベット額、レイズ額もいつも悩みがちなので考える根拠を与えてくれたのはありがたい。

適切なレイズ額 直前に賭けられた額の3倍
適切なベット額 ポットにあるチップの50%〜70%ぐらい

そのほかにも初心者がやりそうなプレーとなぜそれをやらないほうがいいかについて丁寧に説明している。

リンプインはしないようにする
スロープレーをない
ドンクベットはやらないように気をつけよう

それもやっていたことばかりだったのでしっかり覚えておきたいと思った。そして最後の章では実戦形式で相手の手をどのように推測するかを解説している。ポーカーを始めたばかりの人は学べることがたくさんあるだろう。

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「君が夏を走らせる」瀬尾まいこ

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
高校生の大田は結婚して子供を産んだ先輩に一歳の娘鈴香(すずか)の子守のバイトを頼まれる。

最初は仕方なく鈴香(すずか)の子守をしていた大田も少しずつ子守に慣れてきて、やがて少しずつ鈴香(すずか)に愛情を感じ始め、また親に対する考え方も変わっていく様子を描いている。

「あと少し、もう少し」の続編という位置付けだが、共通しているのは大田を含む一部の登場人物だけで、物語の雰囲気もかなり異なる。子供との愛情を描いた話ではあるが、正直訴えたいポイントがわからずにあまり楽しめたとは言えない。大田の更生の物語か親子の愛情の物語のどちらかに倒した方が物語として分かりやすかったのではないだろうか。テーマが中途半端な印象を受けた。

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「脳にまかせる勉強法」池田義博

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
40代半ばから記憶力を伸ばすことに情熱を注ぎ、世界記憶力グランドマスターの称号を手にした著者が、さまざまな記憶の方法を語る。

「ゴロあわせ」や「ストーリーにして覚える」など、さまざまな記憶のための方法を説明しており、そのなかには、経験から自然とやっていたものもあれば、意識してやっていないものもあった。なかでも面白かったのは「1分間ライティング」という方法である。学んでいることに対して、とにかく知っていることを紙に1分間書き出すという手法である。これのいいところは単に自分の理解を確認するだけでなく、脳に学ぶ必要性を感じさせることだという。

序盤でも、勉強の時は音楽やインターネットとの接続を絶って、脳を学ぶモードにすることが大事と言っているが、そのような考えは持っていなかったのでぜひ実行したいと思った。

なにより、著者が記憶力の向上を始めたのは40代半ばという。歳を取っても記憶力が挙げられるという事実は、多くの人の励みになるだろう。
 
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「金閣寺」三島由紀夫

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
幼いことから吃ることをコンプレックスに生きる少年溝口(みぞぐち)が、金閣寺の美しさにとりつかれながれ生きていく様子を描く。

実際に起こった金閣寺の放火事件を題材とした作品。溝口(みぞぐち)が金閣寺の住職を期待されて成長していくなかで、その葛藤をひたすら描いている。近所に住む女性や友人の鶴川(つるかわ)、柏木(かしわぎ)たちとの間に起きる出来事が少しずつ少年の心に影響を与えていく。そして、少しずつ金閣寺の住職との溝が深まっていくのである。

なぜ溝口は金閣寺に火をつけたのか。その理由の解釈は読者に委ねられている。1回読んだだけではわからないものなのかもしれない。

現在は使われていないような古い言葉を多用しているのでその点も読みにくくさせている。純文学というとこんなものかもしれないが、物語よりも文章の紡ぎ方に興味を持つと楽しめるのかもしれない。

三島由紀夫作品はまた気が向いた時にトライしてみようと思う。
 
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「「ひらがな」で話す技術」西任暁子

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
FMラジオのDJとして長年話し方にこだわってきた著者が話す技術を語る。

まず、人は話すときにひらがなで話す、としている。つまり、聞いている人はひらがなとして音を聞いてそれを頭の中で、漢字や意味に変換するのである。したがって、漢字で意味の通るが音としては他にも意味を持つ言葉(例えば「視覚」「死角」「四角」「視覚」など)は話し言葉としてはわかりにくいのだという。わかりやすくためには次のようなことを心がけるといいとしている。

  • 丸い言葉を使う
  • 句読点をつけて話す
  • 言葉の粒の大きさを変える

言われてみれば当たり前のことだが、あまり意識してこなかったことに気づいた。硬い言葉は少し頭がよく聞こえると思うのか意図的に硬い言葉を使っているような人も世の中にはたくさんいる。しかし、それで伝わりやすいかというとそんなことはない。紙面上ではスペースを節約するために使われている硬い言葉が、話し言葉でも同じようにわかりやすく使えるわけではないのである。

そのほかにも間の使い方声の重要性についてなども語っており、自分の話し方でもいろいろ見習いたいと思うことに出会うことができた。
 

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「The Woman in the Window」A. J. Finn

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
過去のトラウマから家の外に出ることができなくなった女性Anna Foxを描く。

Annaは宅配の食事に頼りながら、以前は夫と娘と3人で暮らしていた家のなかで一人で暮らしていた。Annaの楽しみは、近所の人々の出入りを観察すること。そしてインターネットで悩んでいる人に対して処方の助言をすることである。物語は、Annaの家を近所に新しく移り住んできたRussell家の息子Ethanとその母Janeが訪れたことから大きく動き出すのである。

物語の途中の展開はある程度予想ができた。家にひきこもる女性の証言を周囲は誰も信じてくれない、という王道のパターンである。面白いのは家のなかだけで生きるAnnaの楽しみの一つが映画を見ることで、「めまい」などの有名な映画のシーンがなんども引用される点である。どれも有名な作品だろうとは思われるのだが見たことがないのが悔しくて、近いうちにチェックしたいと思った。

「転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方」moto

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
転職を利用して自分の市場価値を上げる方法を説明している。

著者は4度の転職を経てサラリーマンとしての年収は1,000万円を超え、副業として4,000万円を超えているというから驚きである。

本書で著者は転職で収入を上げる方法として

「年収の高い業界」または「年収の高い職種」にずらす

という方法を繰り返し述べている。自分の業界や職種にこだわりがない場合はぜひやってみるといいだろう。しかし、サラリーマンとしての収入はどれほど転職をうまく繰り返しても1,000万程度が限度なのではないだろうか。むしろ本書で興味をもったのは、著者の副業の方法である。

どうやら著者は転職経験自体をブログにして大きな収入を得ているという。僕自身すでに8回の転職をしているので転職経験は豊富だが、それをコンテンツにしようという考えはなかったので、ここに大きなニーズがあるというのが驚きだった。(考えてみれば当たり前ではある)。誰にでも他のひとが体験したことのないような体験はあるのではないだろうか。自身のレアな体験を、Twitter等のSNSを通じてコンテンツにするというのは誰にでもできるのかもしれない。

改めて自分の体験を棚卸ししたくなる一冊。

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「始めよう。瞑想」宝彩有菜

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
瞑想の方法を説明している。

コロナ下でリモートワークが重なったためか、眠りが浅いと感じることが多くなり、瞑想という手法に思い至り本書にたどりついた。

本書では簡単な瞑想の方法を解説したあとに、少しずつ良い心の持ち方をするための考え方や手法を紹介している。瞑想の効果として、

理解力がアップする
集中力がアップする
記憶力がアップする
判断力がアップする
洞察力がアップする
発想力が豊かになる
企画力がアップする
交渉力がアップする

としている。特に驚いたのは記憶力の部分で瞑想を極めると、幼少期の記憶まで取り戻すことができるというのである。

後半は、心の持ち方に対する考え方をいくつか紹介している。印象的だったのは「欲の4要素」「愛の4要素」という考え方である。欲の4要素とは、「得る(欲)」「保つ(執着)」「比べる(比較)」「もっと(不満)」であり、愛の4要素とは「与える(愛)」「自由・放つ(笑い)」「認める(大肯定)」「足る(感謝)」としており、欲を感じたらそれを抑制するのではなく、愛の方向に進むことで改善することを勧めている。

予想していたよりはるかに深い内容だった。なかなか書かれているような瞑想の境地には達しないが、考え方として学ぶ部分があった。

【楽天ブックス】「始めよう。瞑想」