オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
ニューヨーク近代美術館MoMAに関連する5つの物語を収録している。
アンドリュー・ワイエスの作品展を開こうとした、日本の美術館とMoMAのやりとりを描いた作品。そして、MoMAの警備員が幽霊に出会う物語が印象に残った。アンドリュー・ワイエスという画家は名前しか知らなかったが、調べてみると確かに見たことがある絵で、その絵の裏側にある物語を知ることができた。また、警備員を主人公にした物語からは、警備員という普通なら誰も目を向けない存在に対する著者の優しさを感じた。著者の体験が色濃く反映されているように感じた。
そして、最後のMoMAに勤める日本人女性を扱った物語は、原田マハ自身を題材にしているのではないだろうか。全体的にMoMAという美術館のすばらしさを訴えており、MoMAの創始者であるアルフレッド・バー・ジュニアという人の行き方や、MoMAの歴史に興味を持った。
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