オススメ度 ★★★★☆ 4/5
本書は、世の中に溢れる、悪い戦略の多さを嘆き、良い戦略を立てるための手助けのために、良い戦略と悪い戦略の違いを、豊富な実例を交えながら説明している。
戦略の基本は、最も弱いところにこちらの最大の強みをぶつけること、別の言い方をするなら、最も効果の上がりそうなところに最強の武器を投じることである。
言葉にすると当たり前のことに聞こえるが、実際多くの組織の戦略はこれができていないのである。以降、順を追って、悪い戦略と良い戦略を説明している。まず、悪い戦略の4つの特徴として次の4項目を挙げている。
空疎である
重大な問題に取り組まない
目標を戦略ととりちがえている
まちがった戦略目標を掲げている
重大な問題に取り組まない
目標を戦略ととりちがえている
まちがった戦略目標を掲げている
3番目の「目標を戦略ととりちがえている」は、これまで所属してきた組織の中で何度も経験してきたことなのだが、こうはっきりと説明されるまでその「間違った戦略」具合に気づかなかった。
本書では、良い戦略にはしっかりとした論理構造があり、カーネル(核)とよばれる次の三つの要素が存在するとしている。
診断
診断では、少なくとも悪い箇所を特定し、病名をはっきりさせなければならない。断片的な兆候や症状からパターンを割り出し、どこに注意を払い、どれはあまり気にしなくてよいかを選別する。すぐれた診断は、ときに状況に対する見方を変え、まったく新しい見通しを示してくれる。
基本方針
診断によって判明した障害物を乗り越えるために、どのようなアプローチで臨むかを示す。
行動
多くの人が基本方針を戦略と名づけて、そこで終わってしまう。戦略は行動につながるべきものであり、何かを動き出せるものでなければならない。
診断では、少なくとも悪い箇所を特定し、病名をはっきりさせなければならない。断片的な兆候や症状からパターンを割り出し、どこに注意を払い、どれはあまり気にしなくてよいかを選別する。すぐれた診断は、ときに状況に対する見方を変え、まったく新しい見通しを示してくれる。
基本方針
診断によって判明した障害物を乗り越えるために、どのようなアプローチで臨むかを示す。
行動
多くの人が基本方針を戦略と名づけて、そこで終わってしまう。戦略は行動につながるべきものであり、何かを動き出せるものでなければならない。
そして、上のようなカーネルの元で、強みを生み出し、活用する方法を、続く章で次の項目を詳細に説明している。個人的に本書のなかでもっとも印象的な部分である。
テコ入れ効果
近い目標
鎖構造
設計
フォーカス
健全な成長
優位性
ダイナミクス
慣性
エントロピー
近い目標
鎖構造
設計
フォーカス
健全な成長
優位性
ダイナミクス
慣性
エントロピー
これからも折を見て読み返して、より深く理解したいと思った。
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