「Molly’s Game」Molly Bloom

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
ロサンゼルスでウェイトレスとして働き始めたMollyはやがて、Readonという男性に雑用として雇われる。Mollyを自身がReadonが主催しているポーカーを手伝うこととなり、Mollyは大富豪たちの世界へと足を踏み入れていく。
Molly’s Gameという同名の映画を見て、もっと詳しいことを知りたくなり本書を手に取った。ギャンブルのことはほとんど知識がなかったため、テキサスホールデムというルールや、コール、ベット、レイズ、フォールドの意味など、本書で書かれているギャンブル用語は知らないことばかりであった。そんななか驚いたのが、本書の中でも大きなターニングポイントとして描かれている、手数料の話である。州によって法律が異なるらしいが、手数料をとらなければ違法とはならないのだという。Mollyは実際、自身の主宰するポーカーでは手数料を一切とらず、参加者からのチップによって大きな利益を上げるのである。
やがてMollyはニューヨークへと場所を移し、さらに大きな利益を上げるのである。数年前には考えられないような豪華な生活と、誰もが羨むようなスターたちとともに過ごしながらも、虚しさを感じるMollyの葛藤が興味深い。その一方で、人生も含めて、大きなリスクをとることから離れられない、Mollyのお客となったギャンブル依存症のスターたちの生き方も面白い。
普通の生活をしているかぎり見ることのできない世界を、同じように数年前まで田舎者だったMollyの目線で見せてくれる。

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