オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
「隠蔽捜査」に始まる竜崎伸也(りゅうざきしんや)のシリーズの第6弾である。
大森署署長を務める竜崎のもとに 大森署管内で連れ去り事件が発生する。このシリーズの面白い点は、毎回事件解決と同じぐらい警察組織内の政治が描かれている点である。今回もその点では同様で、組織内の立場や面子を気にして行動する人々の中で、ひたすら論理的に行動して正義を貫く竜崎の生き方が爽快である。
今回は、竜崎の娘の美紀(みき)の恋人との問題を仲介したり、署内の女性警察官、根岸紅美(ねぎしくみ)の業務改善をする過程でストーカー問題に焦点があたっている。
読み終えて気づいたのだが、このシリーズの面白さは竜崎伸也(りゅうざきしんや)の真っ直ぐさだけで、他に特に学ぶ部分はないのである。にもかかわらずこうやって第6弾まで読み続けている点が面白い。きっと同じように竜崎の生き方だけに魅力を感じてこのシリーズを読み続けている読者は多いのだろう。
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