「古本屋開業入門 古本商売ウラオモテ」喜田村拓

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
長年古本屋を営む著者が古本屋の開業について語る。
別に古本屋になろうとしているわけではないが最近流行の「ビブリア古書堂の事件手帖」のシリーズを繰り返し読むうちに、古本屋の内情について知りたくなって本書に出会った。
もちろん本書の主な内容は、古本屋を営む上での心構えや店の構造やインターネットの利用方法などであって、単純に古本業への興味を持って読む人にとっては必要ない内容ばかりではあるが、それでもいろいろ今まで知らなかった事が見えてくる。
例えば、古本屋というのは、普通の本屋とは違って、扱っている本と出て行く本が巧くまわって初めてうまく機能するのだそうだ。そのためには、売る事よりも買い取りなど、本を巧く手に入れる事の方がはるかに重要だと言う。そして、人気のあった本ほど世の中に溢れてしまって古本としては価値が下がるのも当たり前のことではあるが面白い。
本書からはっきりと伝わってくるのは、本当に古本屋というのは本が好きでなければ勤まらない職業だと言う事である。
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